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2019年1月10日 (木)

ジョン・ベイレス(スペシャルゲスト:宮原知子選手)@サントリーホール(ブルーローズ)

今日はサントリーホールで行われたジョン・ベイレスさんのピアノリサイタルに出かけて来ました。ジョン・ベイレスさんは「鍵盤の魔術師」と称される高名な演奏家で、宮原知子選手の蝶々夫人のプログラムではベイレスさんのピアノ編曲・演奏が部分的に使われています。そのご縁から今回会場まで宮原選手がスペシャルゲストとして駆けつけて華を添える、という運びになったようです。私としては生さっとんを至近距離で見られるまたとない機会!!

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サントリーホール(こっちは大ホールの上)。

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プログラム。表紙には季節とスペシャルゲストにぴったりの氷の結晶が使われています。

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会場には何台か取材のカメラが入っていました。そのうち何処かで映像が見られるといいな。メモなどは取れなかったので不正確かもしれない覚書。前半はベイレスさんお一人での演奏。最初の挨拶は投げキッス。病に倒れてから右半身に麻痺が残っているので左手(とペダル)だけを使う訳ですが、とてもドラマチックで華やかな演奏。病気の前の演奏を聴くと、本当に軽快で自由闊達、縦横無尽なタッチなので、体が思うように動かなくなったというのは本当に御辛いことかと想像します。演奏活動にはスタミナも必要だし。そのような困難の中でもカムバックを果たし音楽表現を追求する姿には心を打たれました。低音の和音の響きを大きく残しながら高音に移ることで片手で弾いているとは思えない迫力が出ていました。必然的に音が濁る場合があっても、そういう演奏スタイルとして鑑賞出来る感じになっていて流石だな〜。宮原選手がゲストだからか、レパートリーの中でもフィギュアスケートの定番曲が多く採用されたプログラムで、意外な曲同士で組み合わせて編曲され、面白い効果があがっていました。ムーンリバーとラフマニノフのピアノコンチェルト2番とか、シンドラーのリストとラフマニノフの鐘とか。自然に融合しているんですよ、本当に不思議でマジックみたい。


前半の最後にはお待ちかねのさっとん登場。あ〜、くりくりしたおめめ、うるうるの赤い唇、美しく輝く肌、鍛え抜かれた細い体、筋肉のラインが光るふくらはぎ、端正で綺麗な姿勢と歩き方、とにかく可愛い!!装いは光沢のある白(むしろ淡いシルバーグレー?)の膝丈ワンピース。肩やサイドに大きめのフリルがあしらわれていて、ハイネックから繋がったリボンタイを首の後ろで結ぶデザイン。青緑がかった大ぶりの丸いピアスに、ふんわり捻ってまとめたアップの艶々の髪。アンクルストラップ付きの黒いハイヒール。ネイルの色も白っぽいキラキラで合わせていました。素敵におめかしして来てくれた〜。リサイタルのチケットをとった時には彼女がどんな形で参加するのか分からず、花束贈呈ぐらいでも決してがっかりしてはいかん、あくまでも主役はピアノなのだしと思っていたのですが、嬉しいことにライブトーク有りでした。


ホノルルでベイレスさんとの仕事をなさって来たピアニストの中道リサさんが司会進行役で、宮原選手はトークを全部英語でこなし結局一言も日本語を話しませんでした笑。中道さんが二人の会話をまとめて観客に通訳する感じ。中道さんの衣装はキラキラの赤いロングドレスだったので、さっとんと良いコントラスト。前半の演奏を振り返って宮原選手は「一言で感想を述べるのは難しいけれど、フィギュアスケートで人気の曲が多く、スケーターの自分にとってはとてもスペシャルで印象深かった」とコメント。お話はお二人の出会いのきっかけから広がっていきました。ある日テレビで平昌オリンピックの女子フリーを見ていたベイレスさんは、宮原選手の演技に感心していたところ、途中から自分の演奏が使われていることに気がつきびっくり。小柄な宮原選手が優雅に音楽をよく捉えながら、次々とトリプルジャンプや華麗なステップを披露し、まるで蝶々夫人がそこにいるようで魅了されたと話していらっしゃいました。その時たまたまテレビをつけて、たまたま合わせたチャンネルが女子フリーを放送していて本当に良かった、そうでなくては今日という日はなかっただろう、とベイレスさんは運命的なものを感じている御様子。


そして何としてでも宮原選手に直接会ってみたいと思って最初にしたことが、中道さんへの電話。中道さんも最初はさぞ戸惑われたのではないか笑。観客席ウケる。その後去年の7月にトロントで初対面が実現し、宮原選手に何か演奏でプレゼントをしたいと考えたベイレスさんは、「さくらさくら」の即興演奏を選ばれた。以前(というと10年以上前になる)日本でリサイタルを行った時のアンコール曲だったそうです。そしてベイレスさんの中にまた再び日本で演奏したいという気持ちが強くなってきて、それが今回実現して本当に良かったと話していらっしゃいました。


トロントでさくらさくらの即興演奏を聴いた時どう感じましたか?という質問に、とても素晴らしいプレゼントで全てのアレンジメントを聴いてみたかったと答えるさっとん。それに応じる形でベイレスさんが「さくらさくら」を演奏して下さいました。初めは静かに桜の花びらがひとひらずつ落ちるような音から始まって、最後はパワフルな、桜吹雪が巻き起こるような曲。和の音階もさりげなく巧みに取り入れられています。演奏が終わった直後に「どうですか?この曲で演技するところが想像できますか?」と若干無茶振りされる形のさっとん笑。さくらさくらは静かで穏やかな曲というイメージがあるけれど、この情熱的な演奏なら競技用のプログラムとしても滑りたいと思う、と答えていました。「競技用」と聞いて、思わず「おお〜」とどよめく観客席。ベイレスさんは「桜は春の花だよね?」と確認して何か考えていらっしゃいました。さくらさくらの演奏中、傍に立ってベイレスさんのマイクと自分のマイクを両手で持ってあげているお手伝いモードのさっとんが可愛い。そして手が塞がっているので演奏後拍手したくても出来ない笑。


後半は中道さんと一台のピアノで連弾のロマンチックで繊細なラヴェル。私この曲大好き。お二人の信頼関係が垣間見れる温かい音色。マ・メール・ロア(マザー・グース組曲)は管弦楽版を宮原選手が使ってましたね。そしてガーシュウィンのラプソディー・イン・ブルーのオーケストラ部分をベイレスさんの編曲で中道さんと連弾、ピアノソロの部分は宮原選手と同じく1998年生まれの若手演奏家・山崎亮汰さんが担当。とろっと円熟したオーケストラパートと、瑞々しくパチパチとした炭酸水のようなソロが素敵な調和を醸し出していました。山崎さんはキレッキレで超上手かった!カデンツァ格好良かった!細身でほのぼのしたルックスに反して音も強靱だし。テクニックがあるだけじゃなくて観客を引き込む何らかの魅力がある。また素晴らしい若い才能を知ることが出来ました(コンクールの世界では小さい頃から有名人みたい)。リサイタルとして豪華でお得で満足度高し。


そしてアンコールではさっとんも再登場して、曲目はもちろんあの蝶々夫人。ベイレスさんの斜め後ろの椅子に背筋を伸ばしてきちんと座ったさっとんが、時折メロディーに合わせてかすかに頷きながら熱心に演奏に耳を傾けている様子は尊い!尊過ぎる!!オリンピックシーズンを思い出して涙腺が刺激されてしまう。知らず知らず五輪の時の演技の映像を舞台上のお二人に重ねて見ていました。演奏が終わった後、ニッコリと振り返って何か語りかけるベイレスさんに拍手をおくりながら、今度はうんうんと深く頷くさっとん。拍手の仕方も両手の細い指をぴったり揃えて慎ましくて可愛いの!最後は舞台袖から出演者の皆さんとともに丁寧にぺこりとお辞儀して退場して行きました。これからもベイレスさんと、世代や国籍、活動ジャンルを超えてお互いに刺激を受け応援し合う交流が続いて行くといいなあ。将来のコラボにも期待。とても素敵な時間を過ごすことが出来て楽しく幸せな夕べでした。


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終演後のステージ。手前のYAMAHAのピアノでアンコールの蝶々夫人が演奏され、赤い椅子にさっとんが座っていたの。ラプソディー・イン・ブルーのオーケストラパートは屋根を取っ払った奥のベーゼンドルファーで。

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ブルーローズ前にはとても綺麗なお祝いの花。

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※追記

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会場となったブルーローズで思い出したのですが、サントリーは青い薔薇の品種改良を続けているんですよね。何でか知らんが。青い薔薇の花言葉は「喝采」「夢叶う」です。青薔薇にも種類はたくさんあって、サントリーのアプローズは青紫、青龍は水色に近く、ブルーヘブンはシルバーグレイ寄り・・・等々。切り花ではホイホイ買えないんですけれど心の中で宮原選手に進呈したい。リサイタルの時のさっとんはこのブルーヘブン(画像はタキイ通販より)のようでしたよ。

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(画像はこちらREDValentino公式オンラインショップから)。宮原選手が着用していたのは、このトップスのワンピースバージョンだったのではないかということです。わ〜確かに!さっとんは小柄だから、相対的にこの肩のフリルがもっと大きくふわっと見えて、モデルさんよりも背筋がシャキーンとして腕がアスリートらしくキュッと締まってました。

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